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積雪寒冷地における視覚障がい者の単独歩行に関する研究 (その1、その2、その3)
<日本建築学会計画系論文集,(その1)pp. 783-790, 2013年4月,(その2).pp. 659-667,2014年 9月, (その3) pp. 2653-2660, 2014年12月>
福田 菜々,大野 隆造,那須 聖
  積雪寒冷地で生活する視覚障がい者にとって、冬季の単独での街路歩行は、多くの危険を伴うものであり、不便を強いられている。夏季であれば利用できる誘導ブロックも雪に埋もれ、手がかりとして有効に活用できない。また、積雪により縁石が覆われ、車道と歩道との区別が付かず、いつの間にか車道に出てしまったり、歩道の雪山を避けて歩くうちに、進行方向を誤まってしまうことも少なくない。加えて、冬季の周囲環境は天候や除雪、排雪作業により日々変化するという点で、視覚障がい者の単独歩行は難易度が上がり、外出を控える人も多い。
 本研究は、視覚障がい者と周囲環境との生態心理学的な関係性を活かし、音サインにより季節による周囲環境の変化に左右されにくい新しい歩行環境のデザインを目指したものである。
詳しくはこちらをご覧ください → 論文集PDF その1、  その2 その3

屋外での遊び場面における父親と乳幼児の関わり方に関する研究 (その1、その2)
<日本建築学会大会 学術講演梗概集, pp. 653-654,2014年 9月>菊竹諒子, 添田昌志, 大澤昭彦, 大野隆造
 本研究は、父親と子どもの重要な関わりの一つである遊び場面に焦点を当て、そこでの父と子の行動に及ぼす遊び環境の影響を明らかにすることを目的としている。
 調査方法として、まずは父子の遊び場面を抽出するために観察調査を行い、観察で得られた遊び場面を、父子の接触度として身体的接触、感覚的交流の2点と、それとは別に父親の遊び方の創造性の観点から点数付けして、それから「インタラクティブ性」を定義し、点数をつけた。そこで、観察で得られた全遊び場面を以上の方法を用いて評価し、インタラクティブ性の異なる 18場面を抽出し、アンケート調査で父親自身に遊び場面を評価してもらった。
 アンケート調査は、父親の子どもとの関わり方の違いによって、遊びに対する父親の評価が異なることを把握することを目的として行った。 その結果、一般的に「インタラクティブ性」が高い遊びほど、父親の評価が高いことがわかった。しかし、父 親の子どもとの関わり方によりその評価は異なり、遊び方がわかる・遊び方がわからない、の2つのグループに分けてみると、遊び方がわかるグループの方が、遊びに対して意欲が高く、長く続けられ、インタラクティブ性の高い遊びに対する評価が高いことがわかった。

詳しくはこちらをご覧ください → 梗概集PDF その1、 その2

赤ちゃん休憩室におけるオムツ交換行動の把握と室内計画に関する研究 (その1、その2)
<日本建築学会大会 学術講演梗概集, pp. 697-700,2013年 8月>鈴木拓人, 小林美紀, 添田昌志, 大澤昭彦, 大野隆造
 本研究は、赤ちゃん休憩室におけるオムツ交換行動の問題を把握し、それを改善するための知見を得ることを目的としている。
 既往研究で調査された商業施設の赤ちゃん休憩室を観察対象地とし、実際の赤ちゃん休憩室におけるオムツ交換台の占有時間とその行動を把握するため、現地の観察調査を行った。
 その結果、子どもの移動手段がベビーカーの場合や、グループ構成が「母+父+子」あるいは「母+祖母+子」の3人組の場合において、交換台の占有時間が長くなる傾向があることに加え、隣の交換台や他の利用者の動線を妨げていることが分かり、赤ちゃん休憩室におけるオムツ交換時の混雑の要因であることが明らかとなった。
 また、移し替えのしやすさとオムツ交換のしやすさを考慮して、より快適で安全な交換台の高さと移し替えのしやすいベビーカーの停止位置を明らかにするために、動作実験を行った。
 その結果、オムツ交換や子ども・荷物の移し替えやすさは、交換時のベビーカーの停止位置から子どもを抱えた状態で移動する歩数・身体の回転角度と、交換台の高さによる交換者が傾ける上体の角度が影響していることが明らかになった。
 赤ちゃん休憩室のオムツ交換に関する室内計画として、オムツ交換している人の背後の動線や隣の交換台の利用を妨げないようにベビーカー置き場を設けることで、赤ちゃん休憩室のスペース効率が高められることを示した。

詳しくはこちらをご覧ください → 梗概集PDF その1、 その2

戸建住宅設計における施主の潜在的要求の抽出に関する研究
<日本建築学会大会 学術講演梗概集, pp. 31-34,2013年 8月>小川遼, 川瀬亮, 大澤昭彦, 大野隆造
 戸建住宅の設計において、施主は建築の教育的背景を持たないために、施主が求めている環境とその説明する言葉との間には齟齬が生じやすい。そのため、施主の嗜好、要求を把握する際には慎重な姿勢が求められる。更に、施主本人も自覚していない、自覚していても言葉にできないために潜在化している要求を抽出する努力も必要である。
 本研究では、評価グリッド法を応用し、戸建住宅設計における施主個人の潜在的要求を抽出する方法を提案することを目的とする。そこで「発話では引き出しきれない潜在的要求の一部は、@類似した環境評価構造を持つ人物を特定できるならば、A特定した人物の環境評価構造モデルから補完できる」ことを本研究の仮説とした。仮説@については、写真評価の傾向に基づいて求めた被験者間距離を利用する方法で妥当性を確かめることができた。また、住環境に対する要求(評価構造モデル)については、評価グリッド法により得た。仮説Aについて、被験者間距離の最も近い人物の評価構造モデルから補完する方法を検討したが、支持される結果を得ることはできなかった。
 しかし、補完に用いる人物を複数に増やした場合に潜在的要求の補完が可能か否かは検討の余地がある。

詳しくはこちらをご覧ください → 梗概集PDF その1、 その2

居住地域の環境と乳幼児を連れた親の外出行動との関係
<日本建築学会大会 学術講演梗概集(E-1)pp. 906-907,2010年 9月>鴛海祐太、小林美紀、添田昌志、大野隆造
 育児環境の変化による乳幼児の親の孤立化や育児ストレス・不安の増加が問題となっている。こうした環境の中、育児中の親たちは気分転換や気晴らしのために外出したいと考えており、外出行動を支援する地域環境を整備することの重要性が認識されつつある。
 そこで、本研究では乳幼児を連れた親の外出行動に関わる地域の環境要因を考察していく。物理的環境の異なる地域でアンケート調査を実施し、選択される外出先やルートの特徴を把握する事を目的とする。
 本研究では、物理的環境の異なる地域として世田谷区世田谷地域と荒川区の2地域4エリアを調査対象地域とした。これらの地域に住む0歳から3歳までの子どもを持つ親に対し、アンケート調査を実施した。

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交差する経路における車椅子利用者の挙動に関する研究  
<日本建築学会大会 学術講演梗概集(E-1)pp. 579-580,2008年 9月> 日比谷朱子、大野隆造
 バリアフリー新法や自治体の条例では、公共空間における安全な通行に必要な通路幅といった基本的な基準は設定されているが、経路の交差、他者の存在など、実際的な状況については考慮されていない。車椅子利用者がより快適に外出できる環境を整備するためには、これらの実際的な状況における行動の特性を把握する必要がある。
 本研究では、空間の形状、交通量、見通しが異なる経路を実際に移動してもらう実験を行い、記録した行動を詳細に分析することにより、移動時における車椅子利用者の周辺環境の捉え方及び行動の特性について調べる。
車椅子利用者の行動に関する既往研究では、アイカメラを用いて移動時の注視特性を調べた結果や、ビデオ撮影により特徴的な挙動を抽出した結果が報告されている。これらを含む車椅子利用者の行動を調べた実験の多くは、健常者が車椅子を使用した擬似的な実験である。しかし、車椅子利用者の環境の捉え方や移動の特性は、それまでの日々の生活の中で築きあげられたものであると考えられる。従って、本研究では、車椅子の利用暦が十分に長い被験者(11〜17 年)に依頼し、実験を行った。

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積雪寒冷地における自立的障害者の外出状況および経路選択に関する研究
<日本建築学会大会 学術講演梗概集(E-1)pp. 1023-1024, 2007年 8月> 福田菜々、那須聖、大野 隆造
 札幌市では、大雪が降ると歩道の除雪が追いつかず、歩行者は車道を歩かざるを得ないという事態が多発する。また、凍結した路面やロードヒーティングの有無により生じる車道と歩道の段差は、人々の歩行環境を悪化させる。積雪寒冷地特有のこのような環境の変化は、そこに住む人々の毎日の生活に大きく影響し、特に障害者にとっては自身の身体的な理由に加え、更なる大きな障壁として受け止められている。
 そこで本研究では、障害者の冬期における外出状況および経路選択に影響する積雪寒冷地特有の環境と障害者の外出計画の様相について明らかにした。 

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駐韓米軍人等の韓式住宅への適応に関する研究 (その1、その2)
<日本建築学会大会 学術講演梗概集(E-2),Pp.187-190,2006年 9月> Moon Jung Eunl、福島駿介、大野隆造
 駐韓米軍の軍人等は文化的に異なる居住空間で生活しており、なんらかのかたちで韓国式生活への適応と変容が見られると考えられる。
 そこで本研究では、米国の軍人等を対象として彼らの居住している住宅の実態を調査し、母国とは異なる韓国式住宅での適応状況を明らかにすることを目的にする。これによって、住空間に対する要求の文化的な差異、およびその重要度を明らかにして、文化・習慣に深く根ざした核として重要な部分を示すことにより住空間の比較文化的研究に寄与できるものと考える。
 その1 では、米国軍人等を対象とするアンケート調査により韓国住宅の特徴に対する適応の程度および満足度に関する大まかな傾向を把握した。
 その2では、回答者の実際の居住環境調査とインタビューを通して、異文化圏居住者の住生活の実態を住宅の固定?半固定?非固定の要素の観点から調べる。これにより、異文化の住環境に対する適応がどのような方法で行われているかを客観的に分析する。 

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妊婦が他の歩行者から不安を感じる状況の定量的分析
<日本建築学会計画系論文集 No.680,Pp.2339-2344, 2012年 10月> 
大野隆造、高山友紀、添田昌志、小林美紀
 本研究は妊婦が街で他の歩行者との接触や転倒によって重大な結果至ることに対する不安感について、影響する要因を明らかにすることを目的とする。
 妊婦と妊娠していない女性(女子学生)を対象にアンケート調査と映像提示による実験を行った。その結果、妊婦が妊娠していない女性に比べて街の中で不安をより感じていること、歩行状況の違いによる不安と歩行者流率により定量的に表現した混雑具合との関係、すれ違う状況での回避初動作距離と不安感の関係、曲がり角での他者との衝突までの時間と不安感の関係を明らかにした。

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新入生の研究室環境における行動の変容実態とその 要因(その1・その2)

<日本建築学会大会 学術講演梗概集E-1, Pp.985-988, 2005年 8月> 遠藤一、添田昌志、大野隆造

 大学の研究室には新入生が毎年所属するが、利用当初は使い勝手がわからなかったりお互いに知らない者同士であるなど、不慣れな場面が多々ある。その後、時間経過とともに研究室環境に対する印象が変化し各自は自然に適応することで、研究室環境とユーザの関係が構築されていくと考えられる。しかし、研究室環境の持つ物理的側面のほかに対人的、社会・規範的側面も含め、研究室環境における行動が時間的にどのように変化するかは明らかにされておらず、影響要因を検討したものも見られない。
 本研究では研究室自席まわりにおける行為の頻度・やりにくさおよび研究室環境に対する印象を取り上げ、入学から半年間における行動の変容の実態とその影響要因を明らかにした。

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設計案の提示手段が居間に対する要求の現れ方に与える影響
<日本建築学会計画系論文集 No.555,Pp.137-144, 2002年 5月> 小林茂雄,川田真純,大野隆造

 本研究は住宅居間を対象として設計者の提示する設計案から建築教育を受けていない施主がどのような情報を読み取っているのか、そこからどのような要求が引き出されるのかを明らかにし、施主の潜在的な要求を引き出す為の設計案提示の方法を示すことを目的とする。
 実験は被験者に居間に対する要求をインタビューした後、3種類の実存する居間の図面、透視図、模型、実空間を提示し、それぞれに対する要求を聞き取った。
 その結果、要求が実験当初から一貫している被験者がいる一方、提示手段によって新たな要求が引き出される被験者がおり、それぞれの提示手段によって伝えられる情報とそこから引き出される要求が異なることが明らかになった。

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外国人留学生の異文化環境への心理的適応に関する研究  
<日本建築学会大会 学術講演梗概集(E-1),Pp.1015-1016,1998年 9月> 青木宏文、大野隆造

 人間は新しい環境に移行するとき、その影響を受け人間自身が心理的に変化しながらその環境をも物理的に変化させるという相互作用の中で適応していると考えられる。本研究では、外国人留学生についてまずアンケート調査により、文化や性別、在日年数、住居形式等と日本文化への適応性の関係について示し、さらに来日して間もない留学生について、経時的な自室観察とインタビューにより調査し、そこにみられるモノの種類や配置などの物理的変化と、そこでの行動、自室および学校や日本文化に対する評価の変化から、外国人留学生の異文化環境への適応度と、自室に見られる物理環境と学校生活や人間関係などの社会環境との相互関係を明らかにした。 

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子供の遊び行動と空間の対応に関する研究
<日本建築学会大会 学術講演梗概集(E-1),Pp.813-814,1995年 8月> 袁 逸倩,大野隆造

 本研究では、子供の遊ぴの行動場面から、行動(遊びの内容および動作)と環境要素(空間構成と仕上素材)を抽出し、遊びにはどのような空間が必要とされるか、また、どのような空間であればどのような遊びが誘発されるかを解明し、子供の遊び行動と環境要素の対応関係を求め、発達心理学における子供の発達の各側面と対応する遊び行動を仲立ちとして環境要素との関係を示した。

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